
「下取りは0円です。廃車にするなら費用が◯万円かかります」……そう言われたら、もう払うしかないと思いますよね。でも、ちょっと待ってください。その車、お金を払って手放す車ではないかもしれません。
この記事の結論
- 下取り0円は「そのお店では値段をつけられない」という意味。ほかの買い手なら値段がつくことはよくあります
- 払う前に、①見積書の中身 ②車買取の査定 ③廃車買取の査定 の3つを確かめるだけで、損はかなり防げます
- 走る車は「車買取」、動かない・とても古い車は「廃車買取」へ
下取り0円・廃車費用、払うしかない? → 払う前に確かめてOK
ディーラーの下取りは、新しい車を買うお店が、ついでに古い車を引き取るしくみです。とても便利ですが、古い車に値段をつけるのは得意ではありません。
そのため、同じ車でも、聞く先によって答えがまったく変わります。知恵袋などに書かれていた例を、要約して集めてみました。
| 場面 | ディーラー・1社目の答え | ほかの所の答え |
|---|---|---|
| 13年・10万km の車 | 中古車としての価値はゼロ | 廃車買取では約3万円 |
| 4社に査定を頼んだ人 | 査定0円+廃車費用9,800円(戻るお金と差し引きで約6,600円を払う) | 別の社は無料で廃車 |
| 乗り換えの見積もり | 下取り0円+「下取り費用」約1.5万円 | (ほかでは聞いていなかった) |
| 下取り0円だった車 | 0円 | のちに中古車店で38万円で売られていた |

同じ車なのに「払う」「無料」「お金をもらえる」に分かれるんです。1か所の答えだけで決めるのは、もったいないですよね。
なぜディーラーでは0円になるの?
「0円の車が38万円で売られていた」という話は、だまされたように感じますが、多くはしくみの違いです。
理由1:ディーラーは古い車を自分では売らないことが多い
新車のお店は、古い車を自分の店で売るより、業者どうしのオークションに出すことが多いです。オークションに出す手数料や運ぶお金を引くと、手元に残るお金がほとんどなくなるため「0円」になります。
理由2:売られている値段には、いろいろなお金が入っている
中古車店の値段には、車そのものの値段のほかに、直すお金・きれいにするお金・保証・お店のもうけが入っています。38万円で売られていても、仕入れた値段はずっと安いのがふつうです。
理由3:値引きとまとめられていることがある
「下取り0円」でも、そのぶん新車の値引きを多くしている場合があります。反対に、下取りの値段を値引きに見せかけていることもあります。下取りと値引きは、分けて聞くのが大事です。
気をつけること:ディーラーに「よそで売ります」と言うと、値引きが減るのでは、と心配な人もいると思います。新車の値引きと、古い車の売り先は別の話として、それぞれの金額をはっきり聞きましょう。
0円の車でも、お金になるのはなぜ?(無料の業者はどこで儲けている?)
「無料で引き取ります」「どんな車でも買い取ります」という業者を、怪しいと感じる人は多いです。もうけの出どころは、主に3つあります。
| もうけの出どころ | 中身 |
|---|---|
| 部品 | エンジンやドア、ライトなど、まだ使える部品を取り外して、修理用の部品として売る |
| 鉄などの資源 | 車の体の大部分は鉄。部品を外したあと、鉄やアルミなどの資源として売る |
| 海外への輸出 | 日本の車は丈夫なので、古くても走る車は海外で人気がある |
つまり、ディーラーにとっては「売り物にならない車」でも、部品・資源・輸出の買い手にとってはお金になる車なのです。

もちろん、どんな車でも高く売れるわけではありません。でも「お金を払って処分するしかない」と決めつける前に、聞いてみる価値は十分あります。
お金を払う前に確かめる3つのこと
その1:見積書の「費用の名前」を確かめる
見積書に書かれている費用の名前と、その意味です。分からない名前があれば、何のお金かを聞いてから決めましょう。
チェックリスト
- □ 下取り費用・下取り手数料:古い車を引き取る手間のお金。下取りが0円なのに、さらにかかっていないか
- □ 廃車費用・解体費用:車をこわして処分するお金
- □ 抹消登録の代行費用:車の登録をやめる手続き(抹消登録)を代わりにやるお金
- □ レッカー代・引き取り費用:動かない車を運ぶお金
- □ リサイクル料金:多くの車は買ったときにすでに払っています(預けてあります)。二重に請求されていないか
- □ 戻ってくるお金(還付金):自動車税・重量税・自賠責保険の残りが戻る場合、誰が受け取ることになっているか
その2:車買取の査定を受けてみる
走れる車なら、まず中古車として値段がつくかを確かめます。いくつかの買取店にまとめて査定を頼めるサービスを使うと、1社ずつ連絡しなくて済みます。
その3:廃車買取の査定を受けてみる
動かない車、とても古い車、事故でこわれた車は、廃車買取の専門店へ。多くは、引き取り・手続きの代行を無料にしていて、部品や資源のぶんを買い取り価格として払ってくれます。
あなたの車は、どこに出すと得?
| あなたの車 | まず聞く先 | 次に聞く先 |
|---|---|---|
| 走る・10年くらいまで・人気の車種 | 車買取 | ディーラーの下取りと比べる |
| 走る・10年以上・10万km以上 | 車買取(古い車も受ける所) | 廃車買取 |
| 動かない・車検切れ・事故車 | 廃車買取 | — |
| 亡くなった親の車・遠くの実家の車 | 書類の手続きを代わりにやってくれる廃車買取 | 車買取 |

亡くなったご家族の車は、書類が少し増えます。そろえ方は「親の車」の記事でまとめています。
業者に聞くときのコツ
伝えること
- 車検証に書いてある車名・年式・走行距離
- 走るか(最後にエンジンがかかったのはいつか)、事故や水につかったことがあるか
- 車がある場所(車を積むトラックが入れるか)
- 車検証の持ち主の名前(ローン会社や亡くなった人の名前になっていないか)
聞くこと
- 最終的に受け取る金額(または払う金額)はいくらか
- 引き取り・手続きにお金はかかるか
- 戻ってくるお金(還付金)は、買い取り価格に入っているのか、別に戻るのか
- あとから値段が下がることはあるか(どんなときか)
道具で確かめる
- 30秒診断:売る?廃車にする? … 5つの質問で、先に聞くのは車買取か廃車買取かが分かります
よくある質問
3月末までに手放さないとどうなる?
自動車税は、4月1日の時点で車を持っている人に1年分かかります。3月中に手放す(登録をやめる)と、来年度の自動車税はかかりません。2〜3月は業者が混むので、早めに動くのがおすすめです。
戻ってくるお金(還付金)はいくら?
普通車の自動車税、車検が残っていれば重量税、自賠責保険の残りが戻ることがあります。軽自動車は、自動車税(軽自動車税)は戻りません。いくら戻るかは、手放す月や車検の残りで変わります。あなたの車の目安は「還付金の計算」で出せます。
ディーラーに断ったら、気まずくない?
新車を買うことと、古い車をどこに出すかは別の話です。「古い車はほかでも聞いてみます」と伝えるのは、よくあることです。ディーラーで廃車や下取りを頼む前に確かめたいことは「ディーラーの廃車手続き費用は高い?」にまとめています。
何社くらいに聞けばいい?
車買取と廃車買取で、それぞれ1〜2か所ずつ聞けば、だいたいの値段が分かります。
まとめ:払う前に、3か所に聞くだけ
- 下取り0円は「そのお店では値段がつかない」という意味
- 払う前に、見積書の中身・車買取・廃車買取の3つを確かめる
- 走る車は車買取、動かない車は廃車買取へ

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